【短編集】闇に潜む影
「待っててね。・・・僕が、必ず救い出してあげる」
「お、おい!お前、それをしまえよ!」
蛇は怖気づいたのか、見る見るうちに青ざめていく。
ちろちろと見せつけていた舌をひっこめ、
今にも逃げ出すかのように後ずさりをしている。
でも、もう遅いよ。
君の犯した罪は大きいのだから。
その罪を償う義務が、君にはある。
蛇の断末魔が、夕暮れの空に響いた。
それは、それは、大きい叫び声だった。