君のvoice｡

｢…あれ……?｣


｢よろしゅうな～｣


｢あの…お名前は?｣


確か…隣は､女の子のハズ……｡


｢俺か?
俺は､卯月 綾(ｳﾂﾞｷ ﾘｮｳ)やで｣


｢…うづき りょう…｣


あや じゃなくて りょう…?


｢…あや って名前じゃないの?｣


｢……なんや､お前､女かと思たんか?
そら､残念やったな｡
俺は男やで｣


ニヤリと笑んだ｡


｢……あたしの期待が､打ち砕かれた…｣


｢因みに､このクラス｡
お前以外､女居らへんで～?
なんや､今年は女があんまり入学せんかったらしいし…｡
多分お前､あぶれて､このクラスに入れられたんやないか?｣


｢マジでか…｣


…これからの高校生活に暗雲が立ち込めてきました……｡


｢ま､これから､よろしゅうな｡
仲良くしてやってや､梅ちゃんvV｣


にっこり笑うコイツを､あたしは殴りたい衝動に駆られた…｡


｢人の名前を気安く呼ぶんじゃないわよ!!!｣


｢いいやんか♪
お隣の席やし?｣


｢ムカつく…!!!｣


｢まぁまぁ､そないに怒らんで｣


｢五月蝿いっ!!!｣


これが､綾とあたしの出逢いだった…｡










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