夏に溺れかけた恋
マナミ「知らないの?富美ちゃんから聞かなかった?あっそういう仲なの。まだぜんぜんだったの。」
栗矢「教えてよ、病院ってどういう事?」
マナミ「富美ちゃんのお父さんが入院したのよ、きっと帰りに立ち寄ったんだわ。」
栗矢「フーン」
マナミ「なんにも聞いてないのね、それじゃ切るね。」
ナレーション「父親が入院しているなんて、フミヨから一言も聞いていなかったが、マナミが言った言葉の(そういう仲なの?)が栗矢には何か寂しさを覚えた。恋人じゃなかったのか、フミヨは自分の事を男として見ていなかったと思った。栗矢は夜になってもアパートの一室から、外には出なかった。」


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