夏に溺れかけた恋

注釈(室田がビールのお替わりを頼むと、ヒロミ

注釈(室田がビールのお替わりを頼むと、ヒロミが新しい瓶をカウンターのテーブルに置いた。室田はそのビール瓶を取ると、ママよう子のコップに注ぎ、彼女は一気にコップの中身を飲み干してしまった。)
栗矢「あれ、すごい」
ママ「プワーッ、もう一杯」
(入り口の扉が開く)(ガランガラン)
ヒロミ「あら、いらっしゃいませ。」
注釈(客は男一人に女二人で、栗矢の席から二つ程あけてカウンターの席に、3人は座った。)
ヒロミ「お飲み物は、何をお出ししましょうか?」
フミヨ「大坪さんは何がいい?」
大坪「僕は何でも・・・」
フミヨ「まぁ、何でもいけるの、スゴーイ!じゃ、とりあえずビールください。」
ヒロミ「おビールですね。」
フミヨ「大坪さんは、よく泳ぎに行かれるのですか?」
大坪「この頃は毎週行っているかな。」
注釈(ヒロミがビールの支度をすると、三人はそのビールで乾杯をした。)
ママよう子「室田さん、さっきの海草で作ったから、はいどうぞ。」
栗矢「ワーきれいな色だね、この海草。」
室田「うまい!さすがはママだなぁ。」
ヒロミ「わたしも少し頂戴。」
注釈(ヒロミが、栗矢の小鉢に箸をつっこんできた。)
フミヨ「あの時、助けてくれなかったら、私は死ぬかと思った。」
大坪「えっああ、まぁオーバーな。」
マナミ「富美ちゃん、何を言っているの。」
注釈(その会話を、室田が聞いていた。)
室田「おまえが助けた女じゃないのか?あれを見ろよ。」
栗矢「え、そうかな。」
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