夏に溺れかけた恋

注釈（栗矢は、フミヨとマナミの会話を聞いた。）
フミヨ「あのブイにつかまれなかったら、私は溺れていたかもしれない、大坪さんがブイを支えてくれたのよね。」
マナミ「アノネー！」（強い口調）
大坪「あっそうだ、用事を思い出したから、僕はこれで失礼します。」
フミヨ「えっ、もうお帰えりですか？今来たばっかりなのに、お勘定は私がしますからいいですよ。」
注釈（居心地が悪そうな大坪は財布を出す仕草をしたが、そのまま何もせずに店を出て行った。）
フミヨ「よく知らないのに、変なこと言わないでよ！」
マナミ「知らないのは富美ちゃんよ、私は後ろから見ていたのよ、あの男はブイには触っていないのよ。富美ちゃんがブイにつかまってから、近づいて来たのよ。」
フミヨ「でも、あの時は他には誰も居なかったわよ、じゃ誰が居たのよ。」
マナミ「そこまでは、私には見えなかったけど・・・」