Do-tex《警察秘密結社》
第三話[矢倉の正体2]
「キレイな部屋ですね。一人暮らしっすか?」
聡は矢倉に聞いた。だが反応は無く、彼は台所で茶を点てていた。
嫌な空気が聡にピリピリと当たる。早く話して欲しいと一人思っていた。
「どうぞ。私は結構お茶には気をいれていまして、茶道教室には週一で行っています。」
どうでも良かった、矢倉の自慢話など。だが、急かすと題材から多少それる事を恐れ何も言わなかった。
開いていた窓から蚊が入る。不快に思った。
「蚊が…。」
と聡が言う前に、矢倉は新聞紙を丸めた棒でそれを叩き潰していた。