Do-tex《警察秘密結社》
「この頁には、私たち『Do-tex』つまり警察庁の特殊課の事を指す秘密事項が網羅されています。」
聡はこの頁を片っ端から読み始めた。
『警察秘密結社Do-texは、日本の犯罪率上昇に伴い結成された。2003年の時点で、総理大臣は警察庁に申し入れ結成をさせた。しかし、現状の日本。人口が億を超えている中でのDo-texの導入は困難を要した。それから数年が経ち、晴れて2010年に人口の25%を占める人数が日本に導入されたのだ。』
聡は息をのんだ。もしかすると、聡の知り合いにこのDo-texの人間がいるかもしれないと独り悟った。
矢倉は手帳を聡の手から取った。そして照明を再び付けた。
「しかし、この手帳を無くした時は死ぬかと思いましたよ。私の命の次に大事な物ですからね。」