Do-tex《警察秘密結社》
カーテンから漏れる陽射しで、ベッドから転がり起きた。
「暑い。……ん?…そっか、今日は土曜日だ…ビビった。」
平日だったら、確実に大学に遅れる。
「……黒い手帳。」
改めて直視すると、不気味なくらい鮮やかな黒だった。
「飯食ったら、行くか。」
俺の階の丁度真下に住んでいる305号室さんこと《矢倉》さん。
届ける気持ちはあるのに、何だか躊躇してしまう。
(…何でだろう?)