ハスキーボイス



「そっか。ライブ楽しいのにな」



その男の人は、寂しそうに笑う。


思わずドキッとしてしまった。


その笑顔は、普通の顔では想像のつかない、幼くどこか愛しくさせるような笑顔だった。



「バンドですか?」



思わず立ち止まってしまった。


何か笑顔が、あまりにも寂しそうだったから。



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