ハスキーボイス



「そう。俺は鳴海。あ、今高校生?」



少しでも興味を持ってくれたのが嬉しかったのか、無邪気な笑顔で言う。


笑顔を見せられるたびに、ドキッとしてしまうあたしは、どこかおかしい。



「あ、はい」



鳴海に気付かれないように、平然を装う。



「高校楽しい?」



「まぁまぁです」



どうして、もっと素直に返事ができないんだろう。


どうして、こんなに大人ぶってしまうんだろう。



< 17 / 20 >

この作品をシェア

pagetop