華龍
「……」
「失礼します」
あたしは校長に頭を下げ、校長室を出た。
そしてあたしはその歩みを二階にある二年B組へと進める。
別に不良なんて怖くない。皆、何でそんなに不良を怖がるのかが分からない。
あたしが歩いてると、周りを歩いてる生徒たちから変な視線をたくさん感じる。
何?あたしどこか変なところある?
まぁ、赤のメッシュいれて目は灰色でピアスもつけてるから不良だと思われるかもしれないけど、そんなに変な目で見られるような格好はしてないと思う。
じゃあ何、この冷たい視線。
ちょっと気持ち悪いんだけど…。
「君、襲われちゃうよ」
突然後ろから声が聞こえ、勢いよく振り返った。
するとそこには黒髪のさわやか系の中々イケメンな奴が立ってた。
「は?」
あたしがそう反応すると、
「君、転入生?」
爽メンくんは笑顔でそう聞いてきた。
「そうだけど」
「何組に行こうとしてる?」
「二年B組」
あたしがそう言うと爽メンくんは一瞬だけ表情を変えた後、またさっきの笑顔で、
「奇遇だね、俺、二年B組なんだ。案内するよ」