バカ騒ぎ
〜卒業式前日〜


今日は卒業式の予行日だ


予行だというのに…なんで女子達は泣いてんだよ…


恵と俺は、卒業したって中学生活となんらかわりのない高校生活が始まると思っていた


『卒業生、答辞』
教頭の声が響く

『卒業生代表、3年A組浅野 紗智子』


呼ばれたのは【浅野 紗智子】(アサノ サチコ)
俺らのクラスの学級委員長で、元生徒会長という肩書きをもつ



何やら答辞が始まった…
眠い…
隣に目をやると、恵はすでに寝ている…

くそっ!先越された!俺が起こす役目か…


「卒業生代表、浅野 紗智子」


『卒業生、在校生起立!礼!』


「うるせぇなぁ…そんな声張らなくても聞こえてるよ」

恵が眠そうに呟く








予行が終わり、皆が帰宅の準備をしている


「よし、けぇるべ」



そして恵と一緒に帰路につく…


しばらく歩いていくと、俺と恵が別れる道に着いた

「じゃあな」っていってすぐ、恵が声を掛けてきた



「俺ら…卒業してもダチだよな?いつでも遊んだり、はしゃいだり、バカしたり出来るよな?」


当たり前だろ…今更聞くことじゃない。いつまでも俺らはダチだよ



俺の言葉を聞いて笑顔で恵は去っていった
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