バカ騒ぎ
〜卒業式〜


今日は卒業式


仰げば尊しを歌ったあと、皆が卒業証書をもらう


『卒業証書、授与』


次々に生徒の名前が呼ばれていく


校長が一人ひとりに小さく「おめでとう」ともらす声をマイクが拾っていた



『柊 春!』



「おめでとう、三年間テニス部でよくがんばったね」


少し嬉しかった…



『みなさま、御起立下さい。』


『本日の卒業証書授与式はこれで終了します。礼!』

後輩たちの拍手に送られ、教室に戻る



泣いている女子生徒、笑いながらはなしている男子生徒



しばらくして担任が来た



担任の目には涙が浮かんでいる



はじめてみる担任の姿に、男子生徒達も涙を流した


それぞれが会話を楽しんでいたら

「ほらほら!もう帰れ!後輩たちが下で待ってるぞ!」


みんなが正門前につくと、たくさんの後輩たちが待っていた


そしてテニス部の後輩たちが恵と俺に話しかけてきた


しばらく話したあと、恵と俺は帰路についた



帰り道、恵が聞いてきた
「ハルさぁ、夢ってなんかある?」


俺には明確な夢はない



「…俺か?俺は世界一のテニスプレーヤーだよ!前にも言ったろ?!」



なっ!マジだったのか!



そんなこんなでいつもの別れ道に着いた



「じゃあな」


あっさりと別れをすませた俺らはそれぞれの道に進んでいった…
< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop