さもありなん
周りの友達に次々に彼氏が出来たり、

好きな人が出来たりしている中で

私が気になるものといえば、

駅で時々売り出す塩大福だったり、

古本市に出ているどこかの国の絵本や写真集だった。


それでも友達の恋の話を聞くのは好きだった。

どこに行って来た、とかどこの店が美味しかった、とか。


メールの返事が無いだとか

本当に好きなのか分からないだとか

時には悩んだりしているその姿も、
私には大人びて見えて、

同じ年齢のはずの彼女達が眩しかった。


< 15 / 27 >

この作品をシェア

pagetop