さもありなん

「はい、どうぞ」

「ありがとう!」

手渡したチョコレートに、
わぁいと喜ぶ彼女につられてこちらの表情もほころぶ。

その表情が見られるのなら、
何個だってと思ってしまう自分は甘いんだろうか。

「でも、本当に雨が降りそうですね」

「うん、きっと遊園地すいてるよ」

「だといいんですけど…」

遊園地行きのバスに乗ると、思ったよりも人が乗っていて、後ろの方に2人分の席を見つけて腰をかける。

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