恋をしてたら…

ようやく 落ち着きを取り戻して、



照れくささの中で パパの胸から顔をあげた私は、



「もう 大丈夫。」


と言い、食事を作りはじめた。



本当は、その胸のあたたかさは 心地よかった。



久しぶりのパパの温もりは、


柔らかくて…。


優しくて…。


そして 何よりも



けがれていなかった。



だから 本当は

もう少し 胸の中で 甘えていたかったのだけれど。


私は もう甘えては いけない気がして。


「大丈夫」

と 元気に パパから 離れた。


< 65 / 114 >

この作品をシェア

pagetop