恋をしてたら…
一人 とり残された 台所で、
私は 包丁を 握りしめたまま 泣いた。
私がずっと待っていたものは これだったんだ。
私が待っていたのは
私をドキドキさせて舞い上がらせてくれる恋ではなく、
私が 安心して 安らげる場所だったんだ。
それは きっと 私が帰る場所ー。
家庭だったんだ。
家庭の中での、
ほんの小さな、
昔と変わらぬパパの優しさが欲しかっただけだったんだ。
そしてアタシは。
それが 感じられなかった為に
それを補う為に
浮気をしたんだ。