いっこうえの先輩。
「ありがとうございましたー」
お礼を言って、美術室から出た。
「ふー、皆うまいね…正直負けるわ(笑)」
「んなことないって!磨樹のほうがうまいー。
 あ、でもさ、なんか描くだけってさ…つまんないね?」
小声で舞歌が言った。先輩に聞こえてたら大変と
私は口にひとさし指をたてた。
「しッ!…まぁ、そうだけど…いいじゃん!描く事によって
 感性が磨かれるわけだしさー♪」
それもそうか、と舞歌はつぶやいた。
「で、次舞歌はどこいっきたーいの♪」
「えー?うちは、吹奏楽部!」
…正直以外だった。舞歌も絵を描いてるようなかんじだったけど…
まさか吹奏楽部とは思ってもいなかった。
「…どしたのー磨樹ぃ…?その「吹奏楽部って、以外だー」
 みたいな顔はーー?(笑)」
よっぽど顔にでていたのだろうか、それともこいつはエスパーか?
とってもとってもビンゴです(笑)
「いや…、まぁ、正直驚いてはいるけども…なんで?」
「なんで?って…なんかさー何かに一生懸命とりくみたくって!」
すごいな、舞歌は…
そんな目標があったなんて。
私なんてちょっとかるーい気持ちだったかも?
「あ、磨樹!磨樹は、美術部かもだけど、一応部活体験付き合ってね?」
「あったりまえじゃん!」
「よっしゃ!じゃあ、行くかー」
吹奏楽部なんて、希望外だった私がまさか、そこで運命の人にあうなんて
思ってもいなかった。

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