いっこうえの先輩。
触れた…!
はぁ、どうしよう!
こんなにドキドキいってる。
それだけで、なんで?って自分に問いかけてみる…け…ど…
そんなのわかんないよぉ!
もう、それだけでドキドキしちゃう私が憎いよ…
息がますます荒くなっちゃうし…
先輩にばれる!
すると案の定…
「あれ?なんか、息あがってない?」
やばい!てか、誰のせいだとおもってるんですかー!?
「あ、すいません。最近、咳がひどくって…」
ゴホゴホっと精一杯の演技で咳をした。
先輩は心配した様子で
「大丈夫?じゃあ、ちょっと休憩しよっか。」
といってくれた。
「あ、はい。ありがとうございます。」
焦って隠したけど…
ばれてない…かな?
セーフかもっ…
口元をハンカチで隠した。
勿論息が上がっている事を隠すために。

あぁ…どうしよ…まだドキドキいってるよ…
でも、こんな感情はまだやっぱり早いよ…多分。
やられたことにドキドキしてるだけーって
なんかさっきもおんなじこと思ってない!?
かなりてんぱってる私。
吹奏楽部に入ったらもうちょっとしたこととかで
心臓もたないんじゃ!?
…はぁ、私って単純。
「もう大丈夫?」
「へ?あ、大丈夫ですよ」
あーもう!好きじゃないはずなのに…
やさしい声かけにも反応しちゃうよ…
いやでも、これは誰にでもかけてる言葉だと思うし…
何反応してんの?馬鹿じゃん。私。

でも…期待しちゃうのはなんでだろう…







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