見えない世界
*疲労感
『ピピッ―ピピッ―…』
バンッと思い切り
目覚まし時計を止めた。
あたしは朝が来るのが
いつの間にか
怖くなっていたようだ。
起きるといつも
体が震えている。
体が訴えているのだろうか、
―…学校に行きたくない、と。
かといって学校を休めるほどの
根性は持ち合わせていないから
毎日学校へ行っている。
「なんか楽しいこと
ないかなあ…」
『俺も思うわ〜』
…………は!?
あれ待てよ。
こいつ誰?
なんで
一応乙女の部屋に
いるんだ!?
朝からあたしは頭をフル回転して昨日の事を思い出す。
「―…あっ!
服部くん…だよね?」
『お前は昨日の記憶も
ままならないわけ?』
服部くんは怠そうに
頭をポリポリと掻きながら
言った。
「えとさ…君なにしてんの?」
『何ってお前ん家に
住み着くことにしたんだ♪
てことで宜しく!』
「…じゃなくて、
あたし今着替えようと
してんじゃん」
『そだな』
「早く出てけええええええ!!」
あたしは部屋にあるもの
全てといって良いほどの物を
投げつけた。
幽霊とかそんなの関係ない。
『べっ別にお前の体見たって
嬉しくないし! 』
「じゃあ入ってくんな、
この…変態野郎。 」
あたしの最後の台詞が
服部に大きなダメージを
与えたらしく、
服部は泣きながらどこかへ
飛んでいった。