ラヴァーズ・インザ・ダストボックス
目覚まし時計代わりにセットしているオーディオ・コンポのスイッチが入って、スピーカからマニックスのジ・エヴァーラスティングが流れ出した。
彼らの五枚目のアルバム、その一曲目だ。
僕も彼女も、このアルバムが大好きだった。
バンドのメンバーであり幼馴染でもあるリッチー・エドワーズの突然の失踪――その重い現実を抱えて作られた前作から二年、彼らが前に進むことを選んだ証となるアルバムなんだ。
彼らは『本当の絶望』を知っているバンドだ。
知っているから、愛を、夢を、軽々しくは歌わない。
知っているから歌えない。
彼らは美しいと思う。
絶望を背負い、希望を疑い、それでも今日を生きる彼らを、僕はとても美しいと思う。
彼らの五枚目のアルバム、その一曲目だ。
僕も彼女も、このアルバムが大好きだった。
バンドのメンバーであり幼馴染でもあるリッチー・エドワーズの突然の失踪――その重い現実を抱えて作られた前作から二年、彼らが前に進むことを選んだ証となるアルバムなんだ。
彼らは『本当の絶望』を知っているバンドだ。
知っているから、愛を、夢を、軽々しくは歌わない。
知っているから歌えない。
彼らは美しいと思う。
絶望を背負い、希望を疑い、それでも今日を生きる彼らを、僕はとても美しいと思う。