ラヴァーズ・インザ・ダストボックス
一時間ほどしてから家へ戻ると、真っ暗な部屋の中、留守番電話の赤いメッセージランプがチカチカと明滅していた。


メッセージを再生する……無言、数秒、嗚咽。

赤いシグナルと青いノイズに、僕は軽い眩暈を覚える。


彼女から僕へのメッセージが流れる。

僕が、彼女からその言葉を聞いたのは、この時が最初で最後だった。

それは、リッチー・エドワーズが姿を消したとき、メモに書き残していた言葉と同じ意味の言葉だった。


彼が残した最後の言葉――『I love you』と。








『風待ちの君と過ちの僕と』

        終
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