ラヴァーズ・インザ・ダストボックス
今にして思えば、十六歳の僕は大人ぶってはいたけれど、やっぱりまだ子供だったと思う。
帰り際、自転車に乗ったところで彼女に話かけられた。
僕のバイト先のデパートで働いている女性。
少し派手目の化粧と、明るめの長い髪と、それから煙草の臭い。
彼女は僕より五歳年上で、だからいつも僕のことを子供扱いする。
僕はそんな彼女が少し苦手だった。
だけど、いつも何かと気にかけてくれる、そんな彼女に少し甘えてもいた。
「で? どうなったん?」
僕はバレンタインデーの日、ときどき買い物に訪れる同じ年くらいの女の子にチョコを渡されていて、ホワイトデーの今日、その女の子へのお返しを用意していたんだ。
結局、女の子は姿を見せなかったのだけども。
帰り際、自転車に乗ったところで彼女に話かけられた。
僕のバイト先のデパートで働いている女性。
少し派手目の化粧と、明るめの長い髪と、それから煙草の臭い。
彼女は僕より五歳年上で、だからいつも僕のことを子供扱いする。
僕はそんな彼女が少し苦手だった。
だけど、いつも何かと気にかけてくれる、そんな彼女に少し甘えてもいた。
「で? どうなったん?」
僕はバレンタインデーの日、ときどき買い物に訪れる同じ年くらいの女の子にチョコを渡されていて、ホワイトデーの今日、その女の子へのお返しを用意していたんだ。
結局、女の子は姿を見せなかったのだけども。