☆でぃくちょなりぃ☆
路傍に咲く花って何?
灰色に染まった空から、冷たい雨が突き刺さる。


人目のつかない路傍の片隅に、ひとりぼっち寂しく震えるキミがいた。


冷たい雨に打たれ、びしょ濡れになりながらも、キミは凛と咲いていた。


そんな名前も知らないキミにそっと傘を差し出すと、キミに溜まった雨の滴が、キミから静かにこぼれ落ちた。


その雨の滴はまるで、キミが頬から流す涙のようで…


雨の滴じゃなくて…ホントにキミは泣いていたのかな?


誰にも見向きもされず、ひとりぼっちで咲いているキミ…


どれだけ寂しかっただろうね。


ひとりぼっちで寂しくて辛いはずなのに、どうしてキミは生きているの?


キミの生きる理由は何?


キミに尋ねても、答えなんて返ってこないよね。


だって、キミは言葉を持たないから。


でも、キミの姿が…全てなんだろうね。


寂しくて辛くても…キミはそんな姿なんか見せないで…“自分はココにいるよ”と、誇らしげに笑っている。


キミに気づいてくれる人はごくわずかかも知れないけれど…キミはそのごくわずかな人を笑顔にするために咲いている。


それがキミの生きる理由かな?


僕も生きる理由なんてわからない…


だけど、キミの姿を見てたら思ったよ。


自分の生きる理由が見つかるまでは、誰かのために生きてみようってさ。


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