ユメとソラ
「ミク、あれ、あれだよね。」


それは、その扉はとても重厚で、看板のclub薔薇という文字が少し暗めのライトをあび、いかにも高級クラブの風格が漂っている。


「ユメ、いくよ…開けるよ。」


「うん。」


店の扉が開いた。


ウェイター風の男が迎えてくれた。


「あの…今日、2時から面接のユメと…」

「あの…ミクです。」


「ああ、面接!?ちょっと、待ってて。まだチーママきてないから。」


「はい。チーママですかぁ。」


二人とも、目が…店内に釘付けになった。


高そうなソファー、たくさん飾られた、お花、薔薇、カサブランカ。


奥には、ピカピカに光輝いている、グランドピアノ。

高級クラブ。


私たち高校生のくる場所ではない。


煌びやかな別世界。


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