この世界は残酷なほど美しい
「ありがとう、蓮。気持ちが楽になったよ。まだ莉子からはちゃんと聞いてないし、また落ち着いたら聞いてみる。僕は初めてのこの気持ちを大切にしたい」
「流星ならできるよ。きっと大丈夫だ。さてと、そろそろ花音の委員会終わったかなぁー」
その時、突然保健室のドアが開いた。
僕たちは開いたドアへと視線を移す。
すると現れたのは野中大和だった。
体操服に身を包み、肘からは血が流れていた。
「やっぱりお前たちってできてんの?」
野中はベッドの上にいる僕たちをまじまじと見つめこう言った。
「は!ちげーし!そんなわけねぇだろ!」
蓮は慌ててベッドから飛び降りた。
まぁ確かにシングルベッドの上に二人していたら間違えるかもしれないな。
って僕たちは男同士だしそんなことあってはならない。
「野中くんはどうかしたの?」
「あぁ、サッカーやってたら転んでさ。えっとオキシドール…」