この世界は残酷なほど美しい
僕は自分の可能性を信じたい。だからチャレンジしたいんだ。
「先生、T大の推薦だけど今回はせっかくだけどやめとくよ。他にやりたいことがあるんだ」
「そうか。何か見つけたんだな。俺は流星の夢を応援するよ。頑張れ」
「ありがとう。」
僕は自分の目で色んな世界を見てみたいんだ。
―…「マジで行くの?」
空港のロビーに僕はいた。
そこには心配な表情をする蓮と花音、そして奈緒子がいた。
「行くよ、当たり前じゃん。」
卒業後、僕は日本を旅立つことにした。
もちろん父さんも一緒。
向かう先はオーストラリア。
父さんの仕事の関係でしばらく家を空けると言われた時、「一緒に行きたい」と言ったのだ。父さんは「いいよ」とすぐに受け入れてくれた。
見てみたいから。
僕が見てきた世界、以外を。
「死ぬなよ」
「死なないよ、だって僕はもう一度誰かを愛したいから」