甘い涙
━あまり近付かないで欲しい。
心臓の音が、シーンと静まり返った図書室中響き渡っているのではないかと、思える程なのだ。
━そうじゃなくて…何だっけ…。
━落ち着け…。
「元気になったみたいで…良かった。」
━そう、お礼言うんだった。
杉崎くんの言葉で、本来の目的を思い出し
「保健室まで、運んでくれて、ありがとう。」
俯いたまま、早口にそれだけ言えた。
杉崎くんの両腕がフワリと私を包み込んだ。
━?…?
何が起きたのか?
私は訳が分からなかった。
「俺、ずっとめいが好きだった。
━愛してる。」
耳元で杉崎くんにささやかれた。
━い、意味わかんない。
今まで誰にも言われた事のない言葉。
しかも、それが、あの、杉崎くんから私に言うはずのない言葉。
私の体、総て壊れたんじゃないかと思った。
心臓はありえない程早いし、目まいはするし、おまけに耳までおかしくなった?
杉崎くんはもう一度
「愛してる…。」
とささやくと、マネキンの様に固まっている私に、優しくキスをした。
私は、どこをどう帰ったのかも分からなかった。
気付いたら、ちゃんと自分の家の居間で、カバンを持ったまま、灯りも点けず、ただボーッと座り込んでいた。
図書室での事を考え出すと、所かまわず叫び出したくなっちゃうし、ジタバタしたくなっちゃうし、じっとしていられなくなってしまうのだ。
そして最後には、何で私なんだろうと不思議に思ってしまうのだ。
━杉崎くんなら、どんな美女も、どんなに可愛い子も選び放題だろうに…。
そんな挙動不審な私を、ももは遠巻きにして見ているのだった。
心臓の音が、シーンと静まり返った図書室中響き渡っているのではないかと、思える程なのだ。
━そうじゃなくて…何だっけ…。
━落ち着け…。
「元気になったみたいで…良かった。」
━そう、お礼言うんだった。
杉崎くんの言葉で、本来の目的を思い出し
「保健室まで、運んでくれて、ありがとう。」
俯いたまま、早口にそれだけ言えた。
杉崎くんの両腕がフワリと私を包み込んだ。
━?…?
何が起きたのか?
私は訳が分からなかった。
「俺、ずっとめいが好きだった。
━愛してる。」
耳元で杉崎くんにささやかれた。
━い、意味わかんない。
今まで誰にも言われた事のない言葉。
しかも、それが、あの、杉崎くんから私に言うはずのない言葉。
私の体、総て壊れたんじゃないかと思った。
心臓はありえない程早いし、目まいはするし、おまけに耳までおかしくなった?
杉崎くんはもう一度
「愛してる…。」
とささやくと、マネキンの様に固まっている私に、優しくキスをした。
私は、どこをどう帰ったのかも分からなかった。
気付いたら、ちゃんと自分の家の居間で、カバンを持ったまま、灯りも点けず、ただボーッと座り込んでいた。
図書室での事を考え出すと、所かまわず叫び出したくなっちゃうし、ジタバタしたくなっちゃうし、じっとしていられなくなってしまうのだ。
そして最後には、何で私なんだろうと不思議に思ってしまうのだ。
━杉崎くんなら、どんな美女も、どんなに可愛い子も選び放題だろうに…。
そんな挙動不審な私を、ももは遠巻きにして見ているのだった。