甘い涙

 次の日、鏡に映るすっごい不細工な顔があった。
 「はぁ~。何だこのブス顔。」
 ━学校行きたくないな。
 のろのろと制服に着替え、トーストをお腹の中に詰め込んだ。
  ピンポーン。
 ━朝早くから、回覧板かな?
 ドアを開けた。
 「おはよう。」
 朝っぱらから爽やかな笑顔で、杉崎くんが立っていた。
 「…あ…おは…よう…?」
 あまりの爽やかさに、反射的にぼそぼそと答える。
 「一緒に学校行こう。」
 ━朝日が…眩しい。
 「…ちょっと待ってて…。」
 辛うじてそれだけ言うと、一旦家の中へ入った。
 ━何で…?どーして…?
 グルグル思いながらカバンを持つと、食事中のももに
 「行って来ます。」
 と体を撫で、大急ぎで玄関へ向かった。

 







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