パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~
外の光りが奈桜の視覚を一瞬、くらます。



「タクシー…」



目を少ししぼませながら行き交う車を見る。
早くタクシーを拾わなければ。




その時、ジャケットのポケットから携帯の音がけたたましく鳴った。



「なんだよ!こんな時に」



鬱陶しそうな顔をした後、その音の存在は無視する事に決めた。



「タクシー…、こういう時に限って、捕まらない!」



苛立ちの色が濃くなって行く。



なおも鳴り続ける電話。



「あぁ、もう、うるさい!!」



仕方なく、ムカつきながら携帯を荒々しく取り出した。
表示されていたのは桜の学校。



「学校?桜!?」



さっきまでのムカつきはいっぺんに吹き飛び、今度は一気に不安が襲って来た。



焦り過ぎて指がもたつく。

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