パパはアイドル♪vol.２ ～奈桜ｸﾝの多忙なｵｼｺﾞﾄ～

「で、何着るの？」


意外にも奏が核心に触れて来た。


「あ、それなんだよ。何着たらいいのか分かんなくてさぁ」


とりあえず、奏の意見も聞いておこうと奈桜は思った。


「そりゃ、衣装でしょ？」


「………」


「Ｚの雨宮 奈桜だよ？実物に会えるんだよ？先生は期待してると思うなぁ～」


やはりコイツの発想はよく分からない。
斬新な考え方と言えば…そうだが。


「いや、それはまずいんじゃないかなぁ。やっぱり担任だし。家庭訪問だし…」


「何で？サービスだよ。桜ちゃんの担任だろ？オレも行こうか？桜ちゃんの為に喜んで一肌脱ぐよ」


完全に遊ばれてる。


「そうだな。じゃあ一緒にさっきの衣装着るか？」


奈桜が諦めて奏の話に合わせ始めた時…


「あぁ～疲れた。綺麗なお姉さんの悩みは深くて大変だよ」


やっと心が戻って来た。