パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~
「早くぅ~」



ほんのり紅くなった頬が愛くるしい。



「分かんないよ。何?・・・お花屋さん?」



奈桜はチョ~適当に答える。
『パパのお嫁さん』でない以上、この質問に興味はない。
結構、勝手な父親である。



「すごい!!なんで分かったの?」



桜の目が嬉しさの余り、ひと回り大きくなって、キラキラ輝く。
それは『言わなくても分かっている』、父親に対しての尊敬の念さえ感じた。



「えっ!?あ・・・、あぁ、そりゃあ・・・、パパだからな。実はそうじゃないかと思ってた。あえて、聞いてみただけだよ。ハハ・・・」



奈桜の額から流れる汗は熱いせいではないだろう。



「パパ、お花、好き?」



「大好きだよ。綺麗だよな。桜みたいに」



男って・・・
小さな娘になら、なんでも言えるもんです・・・
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