パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~
第7章 信じるコトが・・・
~優しいキモチ~
「・・・おい?」
プロモーションビデオのソロの部分の撮影を終えた碧が、楽屋に入って来るなり心に近寄り尋ねる。
目にした光景にどう反応したらいいのか困った。
「あれだろ?オレもさ、さっき入って来てびっくりよ」
2人の視線の先には奈桜がいた。
テーブルの奥に座り、一心不乱に何かしている。
「あれって・・・、編み物・・・だよな?」
奈桜の姿に釘付けになっている碧が心に聞く。
「彼女が彼氏に贈るとかいう、あの、手編みってヤツだよな?」
心は奈桜の手元をじっと見ている。
「・・・上手い・・・な」