パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~
第2章 恋愛は物理よりムズカシイ
~会いたい理由~
ドスン!!
いきなりドアが開いて、何か大きな物体が雪崩のように部屋に流れ込んだ。
「いってぇ!!」
「お前、もたれかかるなって言っただろ?」
「だって、南 花菜って…。驚くだろ?」
1番下敷きになっていた心が背中をさすりながら奏を睨む。
「まぁ、まぁ。爆弾発言だったしさ。驚くのも無理ないよ」
泉が間に入って取り成す。
その様子を碧と奈桜は呆気にとられて見ていた。
「あ…ごめん。つい、聞いてしまいました!」
泉が頭を下げ、もめていた心と奏も慌てて横に並ぶと頭を下げた。
「いつ…から?」
奈桜が聞く。
「最初から」
奏が答えるなり心が奏の頭を叩く。
「痛い!」
「悪い。コイツが何か中でヤバイ話してるって呼びに来てさ。オレと泉はやめとけって言ったんだけど。つい…出来心で」
心がペロッと舌を出して笑った。