パパはアイドル♪vol.２ ～奈桜ｸﾝの多忙なｵｼｺﾞﾄ～

「で、南 花菜は？居場所、分かったのか？」



話ながら奈桜はテーブルの上に無造作に置いてあった車のキーを掴み、颯爽と部屋を出る。
とてもさっきまで深い眠りの中にいた人間とは思えない、素早い行動だ。



「2、3有力な情報があるけど。確認とってるとこ。って、奈桜、何してんの？移動…してる？」



車のドアを閉める音が、電話越しに心の耳に聞こえた。



「車」



車はゆっくりと駐車場を出て行く。



「車って。何、その素早い行動。バラエティーでもそれくらいの早さで切り返してくんない？」



笑って言いながらも、いざという時の奈桜の行動力に感心する。



「今度突っ込んでみろよ。完璧にボケてやるよ」



笑って奈桜が返した。