パパはアイドル♪vol.２ ～奈桜ｸﾝの多忙なｵｼｺﾞﾄ～
電話を切り、しばらく走ったところで奈桜はふと考えた。



「どこに…行く？？」



行動は早かったが、頭脳がついて行っていなかった。
南 花菜のマンションも知らないし、碧のマンションにいる訳もないだろう。
奈桜が想像出来るような場所は、すでに写真誌のヤツらに張り込まれてるはず。
そんな所にいないだろう。
今夜だってきっと、碧はどこかのホテルに泊まらされたはずだ。



「どこにいるの…か」



とりあえず車を走らせながら碧の行きそうな場所を考える。



まさか事務所に殴り込み？
血の気の多い碧なら、有り得ない事も…ない。
まさか、まさか、相手の事務所に直談判!?
やりかねない事もないが、泉に釘を刺されたところでそれはないだろう。
しかも……真夜中だ。



奈桜は夜景を眺めながら思考回路をフル回転させる。



目が一瞬、大きく見開いた。



「1人になりたいんだ……」



信号が赤から青に変わり、奈桜はアクセルをゆっくり踏み込んだ。

< 40 / 361 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop