パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~
花菜が碧に当たり前のように抱き着き、体中で温もりを感じる。



ゆっくりと顔を上げ、碧の大きな瞳と視線を合わせる。
そして引き合うようにお互いの顔が近付いて…
もう、する事はひとつ…
となった瞬間、花菜がふっと横を向いた。



碧もつられて横を向く。



2人の視線が辿り着いた先には、自分たちを見ている奈桜の姿。



「何、見てんだよ?」



しっかりと花菜を抱きしめたまま、碧が奈桜を睨む。



「何だよ。そっちが勝手に始めたんだろ?」



いきなり始まった碧のリアルラブシーンに席を外すタイミングを逃した奈桜は何か気恥ずかしく、照れながらちょっと怒って言い返す。



「始めたぁ?まだ何もやってねぇよ」



我に返った碧も照れながら言い返した。
花菜をそっと離しながら。

< 94 / 361 >

この作品をシェア

pagetop