パパはアイドル♪vol.2 ~奈桜クンの多忙なオシゴト~
「奏!!」



「何急いでんの?マジでぶつかるかと思ったよ」



さすがは歌って踊れるアイドル。
抜群の反射神経で一瞬で相手を交わした。



「あ…悪い。急いでるから。じゃ」



奈桜はさっさと行こうとする。
わずか数秒でも先へ急ぎたい。



「何急いでんだよ。もうじきリハ、始まるよ」



行こうとする奈桜の背中に奏の声が追いかける。



「すぐ戻る!」



「忘れ物?」



「そう!忘れ物!でっかい忘れ物!」



後ろを振り返らず走りながら答える。



「気を付けて!…って、何の忘れ物?奈桜ってかぶりものでもすんのかな?」

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