ショッキングピンク×リボルバー
喫茶店が入っているビルの前
周りに、あの三人がいない
―― あ…しまった!
慌ててまた階段を上がろうとしたら
三人がしゃべりながら降りて来た
…なんかレシートみたいのを
青山さんが、コートのポケットに入れてる…
シノに、くれぐれも言われてたのに…
『 ウチら
あの人達と一緒に行動させてもらって
お金かかった事一切ないけど
今回はデートなんだし
多めに持って行って
お茶代くらいは出した方がいいよ 』って…
すっかり忘れて
『 出します! 』もなんも言わないで
下に降りてきちゃってたよ…
「 あ、あの!
ごっ… ごちそうさまでした! 」
青山さんの前に走って
かなり、見上げながら言った
すると青山さんは
ん?って顔して
「 俺は、あずると自分の分だけだよ
お礼は奴にね 」
そう言って笑う
彼はコートを開いて
ジーンズのポケットに、チェーンの付いた
おサイフをしまってる
ど… どうしよう
同じように、お礼言えばいいんだろうけど
何かいわれるかな…
気が利かないとか…
…たしかに利かないけど…
アズさんが、青山さんに止められて
ライダースの前のジッパーをあげられてる
彼が、私の横に来た…