ショッキングピンク×リボルバー




『 …好きな所 勝手に座って 』



―― って言われても


二十畳はあるっぽい、広い部屋には
ソファーとか椅子とか何にもない

…ベット以外





カ、カバンを持って、
立ったままキョロキョロしてたら
彼がベットにヒザをついて
クローゼットから、
クッションをいくつも出して来た


投げられる




「 きゅ…
急に投げるとびっくりするじゃん!! 」



『 …ごめん 』



―――― え




彼が一瞬、私をジッと見て
すぐに視線を外した


点けたのは、三つある真ん中の
一番大きなテレビで

それから、
フローリングの床に、そのまま座った




「 …オシリ、冷たくないの?
クッションあるんだから…」



『 …床暖房 』



「 ええっ?! 」



慌てて床にひざまづいて
手で何度か擦ってみた





「 …そこのクローゼットから
そろそろ誰か、出て来たか? 」



青山さんが、床にあぐらをかいて座って
アズさんが体育座りで、その横に座る



『 …まだ… 』




すげえ残念そうに
彼が床にうつぶせて言って
手元にあった灰皿を
青山さんのそばに、滑らす様に渡して

アズさんがおかしそうに、けらけら笑う




私も釣られて笑って
やっと、体の力が抜けたみたい

クッションの上に、腰を降ろした






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