ショッキングピンク×リボルバー
… 音楽の世界では
あんなに無敵な二人なのに
好きな人の前では、
そんな弱虫になっちゃうなんて…
同じ、なんだ
―― みんな みんな 好きな人の前では…
『 …ユカ 』
「 なっ なに?! 」
『 …今日はアズの所に泊まるって
言って来たんだって? 』
「 お… う、 うん…
アズさんとそういう風に
話してたし…
お母さんにも、
アズさん電話で言ってくれたから…
―――― べっ 別に
他にヘンな意味なんかなくて!! 」
『 …なにも言ってないじゃん 』
オレンジ色に、染まる部屋
しゃがんだまま、ヒザの上で両手を組む彼
…思いがけなく
イジワルなんかじゃない
優しい顔で、ふわっと笑われて
どこをみていいかわからなくて
目をそらした
『 …少し、散歩いく? 』
「 …え…? 」