ショッキングピンク×リボルバー
夕暮れは半分、上の方が黒で、
ビルに近い辺りは
優しい空気の、茜いろ
駅前にはネオンが、照らされ始める
早足の靴音
人もかなり多いし、
誰が誰だかなんて、あまりわからないけど
ちょっとだけ、警戒しながら歩く
『 …なんでそんな
ギクシャクしながら歩いてんの? 』
「 へっ?!あっ… えと… 」
青山さんとアズさんを見ると
フツウに、手、繋いで歩いてる
…私が警戒する必要ないのか…
『 … 夜の人は、仮に気がついても
あまり変に、声かけてきたりしないよ
事情ってもの、わかってるから 』
「 …昼は? 」
『 …集団で、絶叫しながらとか 』
――… 自分ももし
有名人に会ったらやりそう…
駅前の横断歩道
赤信号で止まる、いっぱいの人
…いつものごとく、そんな中に揉まれて
斜めにどこかへ運ばれそうになった時
彼が腕をつかんで体の方へと
引き寄せて、助けてくれた…