ショッキングピンク×リボルバー




黒いライダースの先から出た
細い手首


カップから離れた、
ピカピカでキレイな指が
テーブルの上で組まれる






「 …私、体 ちいさくて

初めて、だったから、
すごく気を 使ってくれて… 」





「 ――― うん…
なんか、ししょー。っぽい… 」




「 いっぱい…名前 呼んでくれて… 」



「 …うんうん!!! 」



「 …それから…えと… 」




アズさんの顔が真っ赤になって
さっきの私みたいに額に手をあててる



「 そ…!それから?! 」




先が聞きたくてドキドキしながら
話を急かして、体を乗り出した




その時




「 ――… おい! 」




「 うおおお?!リュ…リュウジ?! 」



「 わあああ?!ししょー?! 」



「 あずるお前何を教えようと…! 」



「 ひゃあああ! 」





現れた、長身の黒いミリタリーコート
少し香る、煙草のにおい



アズさんは、
完全に慌てている低い声、
真っ赤な顔の青山さんに
腰から抱えられて、振り回されてる





―― この二人がこんな風になるのは
ホントに、この二人が一緒の時だけ




アズさんは一回、
夢みるみたいな顔をしながら
青山さんの腰に腕を廻す


ちょうど顔が、胸のトコにあって
安心したみたいに微笑んで
猫みたいにクルンとなった



…そうされるともう
青山さんは"仕方ないなあ"みたいな顔して
ギュッ… て、いっぱい抱きしめてる



身長、ちょうどいいんだなあと思う

好きになる時に
そーゆーのはあまり気にしないけど

やっぱり、私も
『 彼 』のバイクの後ろに乗った時
背中、おっきいなあって思った





『  …早いじゃん  』







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