傘に、手錠をかけてみる。

やっべぇ、傘持って来てないし。

お財布も持たずにすぐ帰ってくるつもりで出た私は、無用心にも1銭のお金も持ってきてないわけで―仕方ないから、母さんに電話して迎えに来てもらおうと携帯を再び開いた。


と、同時に携帯が震える。

メールかと思ったら着信で、思わず通話ボタンを押したらまさかの沈黙がしばらく続いた。

ぇ、何。

電話切った?と思って携帯を耳から離して画面に目を向けたら、まさかの非通知だった。






ぇ、何。
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