最強姫〜蘭蝶と白虎に愛されて〜



「…ふぇっ…。」



「優衣…。」



泣いていると敦の声がして、見てみるとみんなが腕を大きく広げていた。



「みんなっ…!!」



私はみんなの腕に飛び込んだ…。



みんなは私をギュッと抱き締めてくれた。



懐かしいな…怜兄がいたころもこうやって、怜兄やみんなに抱きついてたっけ…。



私が抱きついたら怜兄やみんなも抱き締め返してくれて…。



怜兄の事件があって、もうこうすることもできないんだ…ってずっと思ってた。


だけど…またこうする日ができて……私は今、すごく幸せだよ…。



怜兄…私…一歩進めたよ…。



怜兄が死んで私はずっと一人ぼっちだって思ってた……。



でも、今は私を大切にしてくれる人達がいるから…。必要としてくれる人達がいるから…。



寂しくなんかないよ……。






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