最強姫〜蘭蝶と白虎に愛されて〜
「あの時の優衣は体も精神もぼろぼろだった。」
羅騎さんの言葉に俺は納得した。
怜兄の事件のあとは、優衣はろくに食事もとらなかったし、家に引き込もっていた。蘭蝶の倉庫にも行かずに…。
誰とも口を聞かず、毎日毎日、静かに泣くだけだった。
俺達が必死に優衣のことを守っていったから、優衣は食事も少しずつとるようになったし、外にも出るようになった。蘭蝶の倉庫にも少しずつ足を運んでいったしな…。
でも、今もまだ、闇の中をさ迷っている。