春 ~風が吹いたら~
病室に入ると、敦也に付けられていた呼吸器が、外されているところだった。
『嘘…だろ……なぁ…おい!敦也!!まだ結果もきいてねぇーのに!!!!!おい!!一緒に大学に通うんだろ?何寝てんだよ!!起きろよ!』
潤悟がいくら声をかけても、敦也が目を開けることはなかった。
∥∥ 家。∥∥∥∥∥
潤悟は病院を出た後、どういう風に帰ってきたのかもわからないうちに、家へと着いていた。
『潤兄……敦兄が死んじゃったって…ほんと…?』