春 ~風が吹いたら~
『それを言うために、わざわざ家まで…?』
『ううん。先生も…つらい。だから、2人はもっと…つらいでしょうね…。』
『先生…。』
『今日も…鶴見さん休みだった。家に行ってみたけれど、留守…みたいだったし。つらいから、出てこないのかもしれないけれど。』
潤悟は慌てて、電話をかけた。
試験発表を見に行ったあとは、敦也のことがあり、和羽には連絡をとっていなかったのだ。
『出ない?』
『はい…。』