春 ~風が吹いたら~
『何で…?』
『俺のせいじゃないって…それだけ。』
何て言葉をかけてあげればいいのか、わからなかった。
『こ…心辺りは何も……?』
『あぁ。』
『なら…よけいに有沙ちゃんに、つくさなきゃ。女の子は、つくされたいもんだよ?こうやって、他の女子となんて会ってちゃ駄目だよ。好きなら…有沙ちゃんを尊重してあげつつ、仁もちゃんと有沙ちゃんを見てなきゃ……。あたしが言ってあげられるのは、これだけだよ。』