春 ~風が吹いたら~
さちの彼氏は、殴られながらあたしを見た。
『尚くん…!!』
『さちを連れて逃げんのは、あたしじゃなく、あんただろ?!まだ喧嘩をしたいなら、あたしが相手になってやる。』
男たちの手が止まり、尚彦と健治は、その間にこっちへと歩いてきた。
あたしは2人の顔を殴った。
『なっ……』
『クラブに行くのが、悪いとは言わない…。でもね、彼女をホントに守りたいなら、女の子だけを残してんじゃないよ!!守れないなら、さっさと別れな!!